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Google DriveとNotionでファイル管理を仕組み化する方法|命名規則・フォルダ設計・連携術

Google DriveとNotionでファイル管理を仕組み化する方法|命名規則・フォルダ設計・連携術

Google DriveとNotionでファイル管理を仕組み化する方法

ファイル管理が崩壊する原因は「ルールがない」こと

ファイル管理が破綻するチームには共通点がある。ルールを決めていない、もしくは決めたが守られていない、のどちらかだ。

「あの資料どこだっけ」という会話が週に何度も発生する。同じファイルの「最終版」「最終版_修正」「最終版_v2」が並ぶ。1年前の資料を探すのに30分かかる。

この状態は、ツールの問題ではなく設計の問題だ。Google DriveでもDropboxでも、フォルダ構成と命名規則が定まっていなければ同じことが起きる。

この記事では、Google Driveをファイルの保管場所として使い、Notionをファイルの検索・管理インターフェースとして使う方法を整理する。

まず決めること:命名規則

ファイル管理で最初にやるべきことは、命名規則の策定だ。フォルダ構造よりも先に決める。理由は、フォルダ構造は後から変えられるが、命名規則がバラバラだとフォルダをどう整理しても検索性が上がらないからだ。

基本フォーマット

[日付]_[プロジェクト名]_[ドキュメント種別]_[バージョン]

例:

20260320_webflow-redesign_wireframe_v1.fig
20260320_webflow-redesign_wireframe_v2.fig
20260325_webflow-redesign_proposal_v1.pdf
20260401_seo-audit_report_final.xlsx

命名規則の補足ルール

ルール

理由

日付はYYYYMMDD(8桁)

ソートが自動的に時系列になる

区切りはアンダースコア _

ハイフンはプロジェクト名内で使い、階層の区切りと区別する

半角英数のみ

全角文字は環境依存の文字化けリスクがある

「最終版」「final」は使わない

代わりにバージョン番号(v1, v2)を使う

スペースは使わない

URLやスクリプトで問題を起こす

「最終版」を禁止するのは重要だ。最終版のあとに修正が入ることは必ず起きる。バージョン番号で管理していれば「v3が最新」と即座に判断できる。

3層フォルダ構造

Google Driveのフォルダは3層までに抑える。4層以上になると、ファイルの格納場所で迷う。迷うとルールが崩れる。

マイドライブ/
├── 01_クライアントワーク/
│   ├── clientA_webflow-redesign/
│   │   ├── 01_企画/
│   │   ├── 02_デザイン/
│   │   ├── 03_開発/
│   │   └── 04_納品物/
│   └── clientB_seo-audit/
│       ├── 01_調査/
│       ├── 02_分析/
│       └── 03_レポート/
├── 02_社内/
│   ├── 経理/
│   ├── 契約書/
│   └── マーケティング/
└── 03_テンプレート/
    ├── 提案書テンプレ/
    ├── 契約書テンプレ/
    └── レポートテンプレ/

設計のポイント

第1層は「大分類」(3〜5個まで)。 クライアントワーク、社内、テンプレートの3つが基本形。事業領域が複数ある場合でも5個を上限にする。第1層が増えるとそれだけで見通しが悪くなる。

第2層は「プロジェクト単位」。 クライアント名やプロジェクト名で分ける。番号プレフィックス(01_, 02_)をつけると、表示順を固定できる。

第3層は「工程 or ドキュメント種別」。 ここも番号プレフィックスで並び順を制御する。これ以上の階層は作らない。

なぜ3層なのか。人間がフォルダ構造を頭の中に維持できるのは3層程度が限界だ。「クライアントワーク → A社 → デザイン」なら覚えられるが、「クライアントワーク → A社 → 2026年 → Q1 → デザイン → 初稿」となると、格納時に毎回考え込むことになる。

Google Driveの設定で地味に効くこと

フォルダ構造以外に、Google Driveの設定レベルで効果がある施策をいくつか挙げる。

1. 共有ドライブの活用

個人のマイドライブにチームのファイルを置くと、その人が退職したときにアクセスできなくなるリスクがある。チームで共有するファイルは共有ドライブ(旧チームドライブ)に置く。

共有ドライブはGoogle Workspace(有料)の機能だ。無料のGoogleアカウントでは使えない。

2. スター機能で「よく使うファイル」を固定

フォルダ構造に依存せず、頻繁にアクセスするファイルはスターを付けておく。サイドバーの「スター付き」から一覧できるので、毎回フォルダを掘り下げる必要がなくなる。

3. ファイルの説明欄を使う

Google Driveのファイルには「説明」フィールドがある。ファイルを右クリック →「ファイル情報」→「詳細」から入力できる。ここにキーワードを入れておくと、検索でヒットするようになる。意外と知られていない機能だが、ファイルの発見性を上げるには有効だ。

Notionを「ファイル検索・管理のインターフェース」として使う

Google Driveはファイルの保管場所としては優秀だが、「どのファイルが何の目的で、現在どういうステータスか」を管理する機能は弱い。ここをNotionで補完する。

Notionデータベースの設計

「ファイル管理DB」をNotionに作る。

プロパティ名

用途

ファイル名

タイトル

命名規則に沿ったファイル名

Google Driveリンク

URL

ファイルへの直リンク

プロジェクト

リレーション

プロジェクト管理DBと連携

ステータス

セレクト

作成中 / レビュー待ち / 確定 / アーカイブ

担当者

ユーザー

ファイルの責任者

ドキュメント種別

セレクト

提案書 / ワイヤー / デザイン / レポート 等

更新日

日付

最終更新日

備考

テキスト

補足情報

なぜNotionを挟むのか

Google Driveの検索は「ファイル名」と「ファイル内のテキスト」で検索する仕組みだ。しかし実務では「あのプロジェクトの提案書」「レビュー待ちのファイル一覧」のように、メタ情報で探したい場面が多い。

Notionのデータベースなら、フィルターやビューを使って「プロジェクトAのレビュー待ちファイル」を一瞬で絞り込める。Google Driveだけでは難しいフィルタリングが可能になる。

デメリットとして、ファイルをGoogle Driveに追加するたびにNotionにも登録する二重管理が発生する。ここを手動でやると定着しない。自動化の仕組みが必要だ。

自動化:Google DriveとNotionの連携

手動の二重管理を避けるために、Google Driveへのファイル追加をトリガーにNotionのデータベースに自動登録する仕組みを作る。

方法1: Zapier / Make(ノーコード)

ZapierやMakeを使えば、コードを書かずに連携できる。

設定例(Zapier):

  1. トリガー: Google Drive → New File in Folder
  2. 対象フォルダ: 「01_クライアントワーク」配下
  3. アクション: Notion → Create Database Item
  4. マッピング: ファイル名 → タイトル、ファイルURL → Google Driveリンク

月に数十件程度のファイル追加なら、Zapierの無料プラン(月100タスク)で足りる。

方法2: Google Apps Script + Notion API

ファイル数が多い場合や、命名規則からプロジェクト名を自動抽出したい場合は、Google Apps Scriptで書く方が柔軟だ。

function syncNewFilesToNotion() {
  const folderId = 'GoogleDriveのフォルダID'
  const folder = DriveApp.getFolderById(folderId)
  const files = folder.getFiles()

  while (files.hasNext()) {
    const file = files.next()
    const createdDate = file.getDateCreated()

    // 直近24時間以内に作成されたファイルのみ
    if (isWithin24Hours(createdDate)) {
      const parsed = parseFileName(file.getName())
      createNotionPage({
        title: file.getName(),
        driveUrl: file.getUrl(),
        project: parsed.project,
        docType: parsed.docType,
        createdDate: createdDate
      })
    }
  }
}

function parseFileName(name) {
  // 20260320_webflow-redesign_wireframe_v1.fig
  const parts = name.split('_')
  return {
    date: parts[0] || '',
    project: parts[1] || '',
    docType: parts[2] || '',
    version: parts[3] || ''
  }
}

このスクリプトをGoogle Apps Scriptのトリガーで1日1回実行すれば、新規ファイルが自動でNotionに登録される。

方法3: n8n(セルフホスト)

ZapierやMakeの無料枠を超える場合、n8nをセルフホストすれば実行回数の制限なく使える。Google DriveノードとNotionノードを繋ぐだけで同じことが実現できる。

バージョン管理のルール

ファイルのバージョン管理で破綻を防ぐルールを2つだけ決めておく。

ルール1: ファイルを上書きしない

修正版は常に新しいファイルとして保存し、バージョン番号を上げる。Google Driveにはファイルのバージョン履歴機能があるが、明示的に別ファイルとして残すほうが、一覧性が高い。

20260320_project_wireframe_v1.fig
20260322_project_wireframe_v2.fig  ← v1を複製して修正
20260325_project_wireframe_v3.fig  ← v2を複製して修正

ルール2: 確定版は「確定フォルダ」に移動

確定したファイルは、プロジェクトフォルダ内の _confirmed フォルダに移動する。ルートに残っているのは「作業中」、_confirmed にあるのは「確定済み」。この2分類だけで、ステータスが一目で分かる。

clientA_webflow-redesign/
├── 02_デザイン/
│   ├── 20260320_wireframe_v1.fig
│   ├── 20260322_wireframe_v2.fig
│   ├── 20260325_wireframe_v3.fig  ← 作業中の最新
│   └── _confirmed/
│       └── 20260325_wireframe_v3.fig  ← 確定版のコピー

導入時の現実的なステップ

ファイル管理の仕組みを一度に完璧に整えようとすると、設計だけで終わってしまう。段階的に導入するのが現実的だ。

Week 1: 命名規則だけ決める

フォルダ構造もNotionも後回しにして、まず命名規則だけチームに共有する。新規ファイルから適用し、既存ファイルのリネームは優先度の高いものだけで良い。

Week 2〜3: フォルダ構造を整理する

3層構造のフォルダを作り、既存ファイルを移動する。ここが最も工数がかかるが、一度やれば後は楽になる。

Week 4: Notionデータベースを作り、自動連携を設定する

Notionにファイル管理DBを作り、ZapierまたはApps Scriptで自動登録を設定する。過去のファイルをすべて登録する必要はない。新規ファイルから運用を始めればいい。

まとめ

ファイル管理の混乱は、ツールの問題ではなく仕組みの問題だ。命名規則を決め、フォルダ構造を3層に制限し、NotionでメタデータとステータスをGoogleDriveの外側から管理する。この3つを揃えれば、「あのファイルどこ」問題はほぼ発生しなくなる。

一気に整えようとせず、命名規則から始めて段階的に進めるのが定着のコツだ。

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