GA4クロスドメイントラッキングの設定と落とし穴|広告LPから本サイトへのCV計測

Written by
John Doe
公開日
2026-03-16

目次

広告のLPから本サイトに流れたユーザーが「存在しない」ことになっていた

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広告LPのドメインはlp.example-clinic.com。本サイトはclinic-tokyo.example.comとclinic-osaka.example.com。ユーザーはLPを見た後に本サイトに移動して問い合わせフォームを送信する。よくある導線だ。

ところがGA4で確認すると、LPから本サイトへの遷移データがゼロ。LP側のGA4プロパティにはLPのページビューしかなく、本サイト側ではLPからの流入が見えない。つまりLPの広告費が本サイトのCVにどれだけ貢献しているか、データ上は何もわからない状態だった。

月に数十万円の広告費をかけているのに、その効果測定ができていなかった。

なぜ「見えない」のか—3つの原因

原因1:GA4プロパティが分かれている

最もよくあるパターン。LPと本サイトで別々のGA4プロパティを使っている。

実際の構成はこうだった。

  • lp.example-clinic.com:プロパティA(広告LP)
  • clinic-tokyo.example.com:プロパティB(拠点Aサイト)
  • clinic-osaka.example.com:プロパティC(拠点Bサイト)

3つのプロパティが完全に独立している。ユーザーがlp.example-clinic.comからclinic-tokyo.example.comに移動した時点で、GA4から見ると「別人」になる。クッキーはドメインごとに分離されるから、同一ユーザーだと認識できない。

原因2:クロスドメイン設定がされていない

GA4にはクロスドメイントラッキングの機能があるが、デフォルトでは無効。手動で設定しないと動かない。

原因3:CVイベントが片方にしかない

クロスドメイン設定がされていても、本サイト側にCVイベントが設定されていなければ意味がない。確認してみると、本サイト側には page_viewsession_startfirst_visit の3つしかイベントが存在しなかった。問い合わせ完了ページのイベントが未設定だった。

この3つが全部揃って初めて「LP→本サイト→CV」の経路が見える。

設定方法:GA4管理画面での手動設定

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APIでの設定を試みたが、結論としてGA4のクロスドメイン設定はAPIからは変更できない。GA4 Admin APIにもGTM APIにも、Googleタグの「ドメインの設定」を変更するエンドポイントが存在しない。

手動設定の手順はこうだ。

  1. GA4管理画面にログイン
  2. 対象プロパティを選択
  3. 管理 → データストリーム → 対象のストリームをクリック
  4. 「Googleタグ」→「タグ設定を行う」
  5. 「ドメインの設定」をクリック
  6. 連携したいドメインを全て追加

設定自体は1分で終わる。ただし、これだけでは完了しない。

クロスドメイン設定だけでは足りない

ドメインの設定を追加しても、本サイトの問い合わせ完了ページにLP用GA4プロパティのタグが入っていなければ、CVは計測できない

ここが多くの人が見落とすポイントだ。クロスドメイン設定は「ドメインをまたいでユーザーを同一人物として追跡する」機能。CVを計測するには、CV完了ページにもGA4タグが発火している必要がある。

GTMで管理している場合

GTMでGA4タグを配信しているなら、以下のトリガーを追加する。

  • トリガー条件:Page URL に /mail/complete を含む
  • タグ:GA4イベントタグ(測定ID: LP用プロパティのもの)
  • イベント名generate_lead または任意のCV名

これで本サイトの完了ページでもLP用GA4プロパティにイベントが送信される。

APIで自動化できる部分・できない部分

  • クロスドメイン設定:APIで不可。手動のみ
  • CVイベント追加:GTM API経由で可能
  • データストリーム確認:GA4 Admin APIで可能
  • 既存イベント確認:GA4 Data APIで可能
  • レポート取得:GA4 Data APIで可能

クロスドメイン設定だけは手動が必要。これはGoogleの仕様上の制約で、どうしようもない。逆に言えば、その1分の手動作業さえ済ませれば、残りはAPIで自動化できる

設定後に確認すべきこと

確認1:リアルタイムレポート

設定直後にGA4のリアルタイムレポートを見る。自分でLPにアクセスし、本サイトに遷移して、問い合わせ完了ページまで到達する。リアルタイムレポートにイベントが表示されれば、タグの発火は成功。

確認2:参照元の変化

設定後1週間で、本サイトの問い合わせ完了イベントの参照元に lp.example-clinic.com / referral が表示されるようになるはずだ。これが出れば「LP→本サイト→CV」の経路が計測されている。

確認3:ランディングページレポート

GA4の「ランディングページ」レポートで、lp.example-clinic.comのURLがランディングページとして表示され、そのセッションでCVが発生しているか確認する。これが最終ゴール。

データが見えるようになると何が変わるか

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「LP→本サイト→CV」の経路が見えると、広告の評価がまったく変わる。

今まで「LP用GA4にCVが入ったもの」だけが広告の成果だった。でも実際には、LPを見た後にGoogleで本サイトを検索して問い合わせる人がいる。ブックマークしておいて後日アクセスする人もいる。これらは全てLPが起点になっているのに、GA4上では「自然検索」や「直接流入」としてカウントされていた。

クロスドメイン設定で、この「隠れた貢献」が数字として見えるようになる。広告のROIを正しく評価できるようになるということだ。

月数十万円の広告費をかけているなら、その効果測定の精度を上げることの価値は大きい。設定にかかる時間は手動作業を含めても1時間。1時間の投資で、毎月の広告判断の精度が上がる。

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