148ページ全部リライトしたい、でも時間は有限だ

サイトに148ページある。全部リライトしたい。でも時間は有限だ。
どの記事から手をつけるべきか。これを「なんとなく」で決めると、効果の薄い記事に時間を使ってしまう。表示回数もクリックもほぼないページを完璧に書き直しても、アクセスは増えない。
サーチコンソールには、この判断に必要なデータが全部ある。表示回数、クリック数、CTR(クリック率)、平均掲載順位。この4つの数字の組み合わせで、「どの記事をリライトすれば最もアクセスが伸びるか」が見える。
4つの指標の読み方
サーチコンソールの「検索パフォーマンス」を開くと、ページごとに4つの指標が見られる。
- 表示回数:検索結果に表示された回数。多い=そのキーワードに需要がある
- クリック数:実際にクリックされた回数。少ない=タイトルやディスクリプションに問題がある可能性
- CTR:クリック数÷表示回数。低い=検索結果での訴求力が弱い
- 平均掲載順位:検索結果での平均的な表示位置。低い順位=コンテンツの質か網羅性に課題
重要なのは、これらを組み合わせて見ること。1つの数字だけでは判断を間違える。
リライト優先度の4象限

パターンA:表示回数が多い × CTRが低い → 最優先
検索結果には出ているのに、クリックされていない。需要はあるけど、タイトルやメタディスクリプションが弱い。タイトルとリード文のリライトだけで効果が出る。最もコスパが高い改善対象。
実例:あるページが月間2,500回表示されているのにCTRが0.8%だった。20クリックしか取れていない。業界平均のCTRが2〜3%だとすると、タイトルを改善するだけで50〜75クリックに伸びる余地がある。
パターンB:掲載順位が11〜20位 × 表示回数がそこそこ → 高優先
いわゆる「2ページ目」に埋もれている記事。1ページ目に入れば、表示回数もクリック数も大きく跳ねる。本文の内容強化が効果的。足りない情報を追加する、見出し構造を整理する、内部リンクを充実させる。
パターンC:掲載順位が1〜5位 × CTRが高い → 現状維持
既にうまくいっている記事。余計な手を加えると順位が下がるリスクがある。やるとしたら、情報の鮮度を保つための軽微な更新だけ。
パターンD:表示回数が少ない × 掲載順位が30位以下 → 後回し
需要が少ないか、Googleに評価されていない記事。リライトしても短期的な効果は薄い。ただし、キーワード自体の需要があるなら記事を根本から作り直す選択肢もある。
実際にやった分析の流れ

ステップ1:データのエクスポート
サーチコンソールの「検索パフォーマンス」→「ページ」タブで、過去3ヶ月分のデータをエクスポートする。1ヶ月だと季節変動の影響を受けすぎる。6ヶ月以上だと古いデータが混ざる。
ステップ2:表示回数の多い順にソート
上位20ページが「サイトの稼ぎ頭」だ。この20ページだけでサイト全体の表示回数の大半を占めていることが多い。自分のサイトでは上位20ページで全表示回数の78%を占めていた。
ステップ3:CTRで色分け
- CTR 3%以上 → 問題なし(緑)
- CTR 1〜3% → 改善余地あり(黄)
- CTR 1%未満 → 最優先でリライト(赤)
ステップ4:掲載順位11〜20位をフィルタ
全148ページから「2ページ目組」を抽出する。表示回数がそこそこあるものを優先。
ステップ5:優先リストの作成
パターンAとBに該当するページをリストアップ。最終的なリストはこうなった。
- パターンA(タイトル改善):7ページ
- パターンB(本文強化):11ページ
- 合計:18ページ
148ページのうち18ページ。全体の12%だけに集中すればいい。残りの130ページは後回しにしても、短期的なアクセス改善には影響しない。
デバイス別の分析も忘れない
もう1つ重要なのが、デバイス別の数字だ。BtoB寄りのコンテンツならPCが多いのは自然だが、モバイルのCTRがPCより著しく低いページがないか確認する。
モバイルでCTRが低い場合、タイトルが長すぎて途中で切れている可能性がある。モバイルの検索結果で表示されるタイトルの文字数はPCより少ない。タイトルの先頭30文字以内にキーワードと訴求ポイントが入っているかチェックする。
リライトは「全部直す」じゃない
パターンAの場合はタイトルとメタディスクリプションだけで十分なことが多い。作業時間は1ページ15分。7ページなら2時間で終わる。
パターンBはもう少し手がかかる。見出しの追加、情報の補足、内部リンクの設置。1ページ1〜2時間。でも11ページ全部を一度にやる必要はない。週に2〜3ページずつ進めれば、1ヶ月で完了する。
データに基づいてリライト対象を絞り込むことの価値は、「やらなくていいことが明確になる」ことだ。148ページのうち130ページは今触らなくていい。その判断ができるだけで、限られた時間を最も効果の高い作業に集中できる。
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