3320a版の処理について
推奨対応: webflow-vs-wordpress-3320a → webflow-vs-wordpress への301リダイレクトを設定。
Webflowでの設定手順:
- Webflow ダッシュボード → サイト設定 → Publishing → 301 Redirects
- Old Path:
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3320a版の記事はアンパブリッシュ(非公開)にし、リダイレクトのみ残す。
本文
WebflowとWordPress、どちらを選ぶ?制作現場の判断基準を解説
「WebflowとWordPress、どっちがいいですか?」
Web制作の相談を受けていて、最も多い質問の一つがこれだ。
答えを先に言うと、「どちらが優れているか」ではなく「誰が、何のために、どう運用するか」で決まる。万能な正解はない。
ただし、判断基準は整理できる。この記事では、両方を実務で使ってきた立場から、選ぶときに考えるべきポイントを順番に見ていく。
最初に確認すべきこと:誰が更新するか
技術的な比較に入る前に、一番大事な問いがある。
サイトを公開したあと、誰が更新・運用するのか?
- 制作者(デザイナー / エンジニア)が継続的に関わる → Webflowの優位性が高い
- クライアント自身が日常的に更新する → WordPressのほうが扱いやすいケースがある
- 社内に技術者がいない → どちらも外部委託が必要だが、Webflowのほうが保守コストが低い
この1点だけで、かなりの場合に方向性が決まる。
デザインの自由度
Webflow: HTML/CSSの構造をビジュアルエディタで直接操作する仕組みだ。Flexbox、Grid、カスタムアニメーションなどをコードを書かずに実装できる。デザインの自由度はほぼ制限がない。
Webflowの設計思想は「デザイナーがコードの出力をコントロールする」というもので、テンプレートに縛られない。その代わり、CSSの概念(ボックスモデル、フレックスボックスなど)への理解は必要になる。
WordPress: テーマベースのデザインが基本だ。テーマを選んでカスタマイズする方式で、テーマの範囲内なら簡単にデザインを変えられる。テーマの外に出ようとすると、PHPとCSSの知識が要る。
Elementor、Divi、Bricksといったビジュアルビルダーを使えばかなりの自由度が得られるが、ビルダーごとにクセがあり、テーマとの相性問題も発生する。
判断基準: オリジナルデザインへのこだわりが強いならWebflow。既存テーマをベースに効率よく作りたいならWordPress。
料金
月々のコストは、条件によってかなり変わる。
| 項目 | Webflow | WordPress |
|---|---|---|
| 基本料金 | CMS: $23/月(約3,450円) | 無料(ソフトウェア自体) |
| サーバー | 不要(Webflowに含む) | レンタルサーバー: 月1,000〜3,000円 |
| SSL | 無料(自動) | 無料(Let's Encrypt) |
| テーマ | 無料〜1万円程度(買い切り) | 無料〜2万円程度(買い切り or 年額) |
| プラグイン / 拡張 | Webflow Apps(多くは無料) | 無料〜年額数万円(有料プラグイン) |
| 保守工数 | ほぼゼロ | 月2〜4時間(アップデート対応) |
月額だけ見ればWordPressが安い。ただし保守工数を時給に換算すると、年間では差が縮まるか逆転する。
具体例として、CMSありの企業サイトの場合:
- Webflow: 年間約41,400円 + 保守ほぼゼロ
- WordPress: 年間約18,000円(サーバー1,500円/月)+ 保守工数の人件費
保守を外注する場合、WordPress保守は月5,000〜30,000円が相場だ。その分を加えるとWebflowのほうが安い。自社内で保守できるならWordPressの方がコスト優位になる。
CMS(コンテンツ管理)の使い勝手
ブログや記事を更新する操作性は、WordPress に軍配が上がる。
WordPress: 記事の作成・編集画面(Gutenbergエディタ)は直感的で、ブログ記事を書くことに最適化されている。カテゴリ、タグ、アイキャッチ画像の設定も迷わない。「ブログを書くためのCMS」として長年磨かれてきたUIだ。
Webflow: CMSの仕組みはあるが、記事の編集体験はWordPressほど洗練されていない。コレクション(データの入れ物)の概念を理解する必要があり、非エンジニアが直感的に使えるとは言い難い。
Webflow Editor(公開後の編集画面)はかなり改善されてきたが、クライアントに「この画面でブログを更新してください」と渡す場合、WordPressのほうが学習コストは低い。
判断基準: ブログ・記事の更新頻度が高く、更新者が技術者でない場合はWordPress。更新頻度が低い、または制作者が更新する場合はWebflowでも問題ない。
SEO
SEOに関しては、2026年時点でどちらも十分な機能を持っている。
| SEO要素 | Webflow | WordPress |
|---|---|---|
| メタタイトル・ディスクリプション | 標準で編集可能 | Yoast/RankMath等のプラグインで対応 |
| URL構造 | 自由にカスタマイズ可能 | パーマリンク設定で対応 |
| サイトマップ | 自動生成 | プラグインで自動生成 |
| 構造化データ | カスタムコードで対応 | プラグインで対応 |
| 表示速度 | 高速(CDN標準、Fastly/AWS) | サーバー性能とプラグイン数に依存 |
| Core Web Vitals | 概ね良好 | プラグインが増えると悪化しがち |
実感として、Webflowはデフォルトの状態で表示速度が速い。WordPressはプラグインを入れるほど遅くなる傾向があり、速度の最適化に手間がかかる。
ただしSEOの成果は「コンテンツの質」と「サイト構造の設計」で決まる。CMSの違いが検索順位に直接影響するケースはほぼない。
拡張性・機能の豊富さ
ここはWordPressの圧勝だ。
WordPress: プラグインが60,000個以上。ECならWooCommerce、会員サイトならMemberPress、予約システムならAmelia、フォーラムならbbPress。やりたいことのほとんどにプラグインが存在する。
Webflow: Webflow Appsが拡充されつつあるが、WordPressのエコシステムの規模には及ばない。複雑な機能(会員サイト、ECの細かいカスタマイズ、多言語対応など)はWebflow単体では実装が難しく、外部サービス(Memberstack、Jetboost等)との組み合わせが必要になる。
判断基準: 複雑な機能要件がある場合はWordPress。シンプルなサイト+少数の機能追加で済む場合はWebflow。
セキュリティと保守
ここはWebflowの明確な強みだ。
WordPress: オープンソースであるがゆえに攻撃対象になりやすい。WordPress本体・テーマ・プラグインのアップデートを怠ると脆弱性が放置される。実際にWordPressサイトの改ざん被害は今も頻繁に起きている。
保守の作業:
- WordPress本体のアップデート(月1〜2回)
- プラグインのアップデート(週1回程度確認)
- テーマのアップデート
- バックアップの確認
- 不正アクセスの監視
Webflow: SaaS型なのでサーバー管理がない。セキュリティアップデートはWebflow側で行われ、ユーザーが意識する必要がない。SSL証明書も自動更新。バックアップもWebflowが管理している。
判断基準: 保守に手間をかけたくない(かけられない)場合はWebflow一択。社内にWordPressの保守ができるエンジニアがいるなら、WordPressでも問題ない。
ホスティング
Webflow: ホスティングが料金に含まれている。CDN(Fastly + AWS CloudFront)が標準で、世界中から高速にアクセスできる。サーバーの設定は不要(というか、できない)。
WordPress: ホスティングを自分で選ぶ必要がある。選択肢が多い分、最適なサーバーを選べるが、選定と設定の知識が要る。エックスサーバー、ConoHa WING、さくらのレンタルサーバーなどが日本では一般的。
高トラフィック時のスケーリングもWebflowは自動。WordPressはサーバーのプラン変更やキャッシュ設定で対応する必要がある。
多言語対応
WordPress: WPMLやPolylangなどの多言語プラグインが成熟している。日本語+英語の2言語サイト程度なら、プラグインで十分に対応できる。
Webflow: ネイティブの多言語機能(Localization)が2024年にリリースされた。以前はWebフローだけでの多言語対応が難しかったが、現在はCMSコンテンツも含めて多言語化できる。ただし翻訳の管理UIはまだ発展途上で、大量のコンテンツを多言語化する場合はWordPress + WPMLのほうが効率的だ。
開発者体験
Webflow: ビジュアルで操作できる反面、独自のUIに慣れる必要がある。CSSの知識があるデザイナーにとっては強力だが、コードベースの開発に慣れたエンジニアには「回りくどい」と感じることもある。
WordPress: PHP + テンプレート階層の理解が前提。フルカスタムテーマを作るなら開発の自由度は高いが、WordPressの仕組み(フック、フィルター、テンプレートタグ等)への習熟が必要。
最近はWordPressもブロックテーマ(FSE: Full Site Editing)に移行しつつあるが、従来のクラシックテーマとの互換性問題がまだ残っている。
結論:選び方のフローチャート
長々と比較してきたが、判断のフローはこうなる。
1. サイトの複雑さは?
- シンプル〜中程度 → Webflow寄り
- 複雑(EC、会員サイト、多機能) → WordPress寄り
2. 更新するのは誰?
- 制作者が更新する → Webflow
- 非技術者が頻繁に更新する → WordPress
3. 保守にリソースを割けるか?
- 割けない → Webflow
- 社内にエンジニアがいる → どちらでも
4. デザインの自由度は?
- オリジナルデザイン重視 → Webflow
- テーマベースで効率重視 → WordPress
この4問で、ほとんどの場合に答えが出る。
個人的には、中小企業のコーポレートサイトやLP制作にはWebflowを使うことが多い。保守コストが低く、デザインの自由度が高く、表示速度も速い。一方で、ブログが主体のメディアサイトや、複雑な機能要件があるサイトにはWordPressを薦めている。
どちらか一方を「正解」とする話ではない。要件を整理して、合う方を選べばいい。

