SEOライティングは「書き方」より「書き直し方」で決まる|90記事を分析して見えたこと

Written by
John Doe
公開日
2026-03-27

目次

SEOライティングの記事を検索すると、だいたい同じことが書いてある。

「タイトルにキーワードを入れましょう」「見出しタグを正しく使いましょう」「メタディスクリプションを書きましょう」「読者の検索意図を考えましょう」。

どれも正しい。正しいのだが、これだけで検索上位を取れるなら、誰も苦労しない。

うちの会社(デジタルマーケティング支援のF2T)はブログゐ90記事以上運営していて、先日、全記事の品質を5つの評価軸でスコアリングした。その結果、面白いことがわかった。

スコアの高い記事と低い記事の違いは、ライティング技術ではなかった。

90記事を分析してわかった「スコアの差」の正体

品質分析では、各記事を5つの軸で評価した。

評価軸内容
読みやすさ文の長さ、構成の分かりやすさ、専門用語の扱い
構成見出しの階層、論理的な流れ、PREP法の適用
SEO品質メタ情報、内部リンク、構造化データ
コンテンツ深度独自情報の有無、具体性、網羅性
AIっぽさ(低いほど良い)テンプレ表現、定型句、人間味の有無

各5点満点、合計25点。結果はこうなった。

  • 平均スコア: 18.2/25
  • 最高: 25/25(1記事)
  • 最低: 10/25(1記事)
  • リライトが必要: 22記事
  • 軽微な修正: 46記事
  • 修正不要: 32記事

ここで興味深いのは、25点満点の記事と10点の記事で、SEO技術(メタタグやキーワード配置)にほとんど差がなかったことだ。

差がついたのは「コンテンツ深度」と「AIっぽさ」の2軸だった。

25点の記事と10点の記事、何が違うか

最高点を取ったのは「月400万円の広告費が泡と消えた」という記事。最低点は「YouTube 90日で収益化する方法」という記事だった。

両方とも見出しタグは正しく使っていた。キーワードも入っている。メタディスクリプションも書いてある。SEOの「技法」としては同じレベルだ。

では何が違ったか。

25点の記事の特徴

  • 書き手にしか書けない体験がある(実際に400万円を失った経験)
  • 数値が具体的(「400万円」「3ヶ月」「CPA 12,000円→4,800円」)
  • 失敗を隠していない(むしろ失敗がコンテンツの核)
  • 感情の動きが自然に入っている(焦り、発見、納得)
  • 読み終わった後に「自分のケースではどうか」と考えさせる

10点の記事の特徴

  • 誰でも書ける一般論の集合体(「適切なキーワードを選びましょう」)
  • 数値に根拠がない(「90日で収益化」の裏付けなし)
  • テンプレ的な構成(導入→ポイント3つ→まとめ)
  • 書き手の存在が見えない(誰が書いても同じ内容になる)
  • 読み終わっても「で、具体的にどうすればいいの?」が残る

この差は「SEOライティングの技術」では埋まらない。「何を書くか」の選択で、すでに勝負がついている。

SEOライティングの「本当の」手順

一般的なSEOライティングの手順は「キーワード選定→構成案作成→執筆→公開」だ。この手順自体は間違っていない。

ただ、うちの90記事分析から見えた「スコアの高い記事の共通点」を踏まえると、手順を補強する必要がある。

手順1: 書く前に「自分にしか書けない角度」を見つける

キーワードを決めた後、すぐに構成案を書き始めてはいけない。

まず「このテーマについて、自分(自社)にしか語れない情報は何か」を洗い出す。

  • 実際にやってみた経験はあるか
  • 失敗したことはあるか
  • 他のサイトに載っていない数値データを持っているか
  • クライアントワークで得た知見はあるか(匿名化して使える範囲で)

これが見つからないテーマは、書かない方がいい。一般論しか書けないテーマで検索上位を取るのは、大手メディアと正面から勝負することになる。少人数の会社が勝てる場所ではない。

手順2: 構成は「主張→根拠→具体例」の繰り返し

PREP法(結論→理由→具体例→結論)が推奨されるが、記事全体に適用しようとすると大きすぎる。

うちで効果があったのは、各H2セクションの中に「主張→根拠→具体例」を入れる方法だ。

例(本記事のこのセクション):

  • 主張: 構成は「主張→根拠→具体例」の繰り返しが効く
  • 根拠: PREP法は記事全体には大きすぎる。セクション単位が適切
  • 具体例: まさに今読んでいるこの文章がその構造になっている

各セクションが独立して「言いたいことが伝わる」状態になると、読者は途中から読んでも内容が把握できる。検索からの流入では、必ずしも冒頭から読み始めるとは限らないので、これは重要だ。

手順3: 一文60文字以内、専門用語には補足

読みやすさのスコアが高い記事に共通していたのは、一文の短さだった。

一文が長くなると、主語と述語の対応が崩れて、読者が頭の中で文を組み立て直す必要が出る。目安として一文60文字以内。これを超えたら2文に分割する。

専門用語は初出時に必ず補足する。「CTR(検索結果でのクリック率)」のように。読者がその用語を知っているかどうかは、こちらが決めることではない。

手順4: 公開後にリライトの判断基準を持つ

ここが「極意」の本題だ。

多くのSEOライティング記事は「公開して終わり」になっている。しかし実際には、公開後のリライトが記事のパフォーマンスを大きく左右する。

うちでは以下の基準でリライト対象を判断している。

指標リライトのトリガー確認方法
検索順位11〜20位に3ヶ月以上滞留Search Console
クリック率表示回数は多いがCTRが2%以下Search Console
直帰率90%以上GA4
品質スコア17点以下(自社基準)内部監査
競合変動上位記事が入れ替わった目視確認

「順位11〜20位で3ヶ月滞留」は特に重要なシグナルだ。Googleが記事を評価はしているが、上位に押し上げるには何かが足りない、という状態を意味する。

このとき、やるべきことは「キーワードを増やす」ではない。足りないのは大抵「コンテンツの深度」だ。具体例、数値データ、独自の見解。検索上位の競合記事と比較して、自分の記事に欠けている情報を特定する。

手順5: リライトは「Notionで管理する」

リライト対象が増えると、「どの記事をいつリライトするか」の管理が必要になる。

うちではNotionのデータベースでリライト管理をしている。各記事に「最終リライト日」「現在の順位」「改善メモ」を紐づけて、月1回の定期レビューで優先順位を更新する。

具体的な管理方法は「NotionでSEOリライトを管理する方法」で詳しく書いている。

「AIっぽさ」がSEOに与える影響

90記事の分析で、もう1つ発見があった。「AIっぽさ」のスコアが高い(=AIっぽい)記事ほど、検索パフォーマンスが低い傾向があるということだ。

因果関係は証明できない。GoogleがAI生成コンテンツを判別してペナルティを与えている、というわけではない(少なくとも公式にはそう言っている)。

ただ、AIっぽい記事には「誰でも書ける一般論」「テンプレ的な構成」「具体例の欠如」がセットで付いてくる。これらはGoogleが以前から低く評価する要素だ。

AIを使って書くこと自体は問題ない。問題は、AIの出力をそのまま公開してしまうこと。AIは「平均的に正しい文章」を生成するのが得意だが、「この人にしか書けない文章」は生成できない。

記事にAIを使うなら、以下の使い分けが効果的だった。

AIに任せていい部分:

  • 構成案の叩き台
  • 一般的な事実の整理
  • 誤字脱字のチェック
  • メタディスクリプションの候補出し

人間が書くべき部分:

  • 独自の体験や事例
  • 数値データの解釈
  • 失敗談や試行錯誤の過程
  • 記事全体のトーン(語りかける文体にするか、淡々と書くか)

SEOライティングの「極意」を一言で

90記事を分析して、SEOライティングの極意を一言にまとめるなら、こうなる。

「検索上位に来る記事は、書き手が見える記事だ」

キーワードの入れ方やメタタグの書き方は、最低限の技術として必要だ。でも、それで差がつく時代はもう終わっている。

差がつくのは「この記事を書いた人は、このテーマについて実際に経験がある」と読者が感じるかどうか。数値データ、失敗談、具体的な手順、率直な感想。こうした「一次情報」が記事に入っているかどうかだ。

Google が E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)を重視するようになったのは、まさにこの方向性を示している。Experience(経験)が後から追加されたのは象徴的だ。

テクニックは真似できる。でも経験は真似できない。だから、SEOライティングで本当に大事なのは「書き方」ではなく、「何を体験して、それをどう記事に落とすか」なのだ。

本記事のスコアリング手法(5軸25点満点評価)は、F2Tが自社ブログの品質管理のために開発したものです。汎用的な基準ではありませんが、自社ブログの相対比較には十分機能しています。

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